ここ数年、某局でやっているヒューマングルメンタリーオモウマイ店という番組を見ている。ご存知の方も多いと思うが、ざっくり説明すると、ADさん達が自分達の足でびっくりするようなお店を探しお茶の間に紹介する番組だ。見てるサイドからしたら楽しいが、制作側の方達はものすごく大変だと思う。そこで私もそんなお店を発見したいと思い、早速車に乗り込む。
車に乗ったのはいいが、はて、どこへ行こう
完全にNO PLAN。安い店がありそうな場所はどこだろう。個人経営で地元密着、地代の安い場所、工場地帯や学生が多そうな場所、思いつくのはこれくらい。この条件である程度絞っていくと神奈川県川崎市か千葉県市原市。地代が安そうなのは市原市かな？自分の嗅覚を信じていざ千葉県市原市へ！市原市は海沿に大きなコンビナートが沢山ある工場地帯。その付近に行けばコスパのいい食堂が何軒かあるだろう。安易な発想だがそんなイメージがあった。目的地付近に到着すると、タイ料理や韓国料理店が目につく。もしかしたら多くの外国人がこの近辺に住んでいるのかもしれない。ひと通りぶらぶらと車を走らせていると気になるお店を通り過ぎた。左折、左折、左折、左折、左折を4回繰り返しそのお店の前に車を停めた。昭和からやっているような大衆食堂。店先には手作りで書かれたメニュー表、店の看板のような物は無く、暖簾がひらひらと風に揺れているだけだった。
千葉県市原市【大衆食堂 じょんがら】
正直衛生面など不安要素が多く入るのを躊躇ったが、値段がべらぼうに安いので入ってみることにした。ガラガラガラと引き戸を開けると元気の良い女将さんが出迎え席へ案内される。壁にメニュー表が貼ってあり、基本的に定食は税込500円。プラス150円払うと天ぷらうどんをつけてくれるらしい。
ここまで安いとお味が不安になる。
これで不味かったりお腹を下したら意味がない。とりあえずブリ刺身定食を注文したが残念な事に売り切れてしまったとの事。よくよく考えたら生ものは危険な気がしたので白モツ煮定食を注文させてもらった。
こちらのお店はお世辞にも綺麗ではない。しかし居心地は悪くない。なんだろう、店主夫婦の優しさが伝わる手作りのお店で長年やってきたお店だと感じた。
しかもよくよく見てみるとメニュー表にモーニング定食がある。
モーニング 朝7:00〜11:00までで350円
朝7:00〜11:00までで350円
破格のお値段！これもきっと夫婦で話し合って、お客さんの為にこの値段にしたのだろう。優しい心遣いに涙出そう。でもまだ食べてないので涙はしまっておくことにした。肝心なのは値段に対して食事はコスパがいいかどうかだ。いくら値段が安いからといって食事をいただかない事には判断が出来ない。待つこと10分くらい。
定食 ５００円＋１５０円で天ぷらうどん付き
白モツ煮定食 ５００円
白モツ煮定食が運ばれてきた。想像よりモツ煮の量は少ないがその代わり、煮物、酢の物、漬物が付いてきた。ちゃんとした器に彩よく盛られている。見た目は全く問題無い。では、いただきます。まずはモツ煮から、よく煮込まれており味が染み込んでいて美味しい、そして小さめに切られたモツは柔らかく食べやすい。その辺の店で食べるモツ煮より臭みは無く全然美味しい。続いて酢の物。薄く輪切りにスライスされたきゅうりに缶詰のみかんが添えられている。きゅうりは塩揉みされており、程よい塩味とフルーツ缶詰の汁のような甘さが絶妙で美味い。これも問題ない。ならば煮物はどうだ。濃いめに煮付けられたさつま揚げや蒲鉾、噛むと甘めの煮汁が口の中に広がってこれも美味い。なぜだ？これで500円だと？え？どうやって利益出してるんだ？他の店が利益取りすぎてるのか？せめてあと330円だけでもプラスにしてもいいと思う。
………あっ、そういえばモーニング定食は350円だな！？流石にモーニング定食は小鉢は無いと思うが、それでも350円は安すぎだろう。ここまで安いと客をおちょくってる価格だ。次はモーニング定食も食べてみたい。店主夫婦も優しいし、こういう大衆食堂も味があっていい。初めてだと入るのに少し勇気がいるかもしれないが、貴方も大切な人と手作りの格安定食をいただいてみてはいかがでしょう？
| 大衆食堂 じょんがら | |
|---|---|
| 所在地 | 千葉県市原市君塚５丁目５−１１ |
| 電話 | 043-625-5688 |
| 営業時間 | 7:00~15:00 |
| 定休日 | 月曜日 |
